1. はじめに:これは「点数改定」ではない。「構造改革」だ。
2026年1月23日、中医協から出された「短冊(改定案)」。これを見て「また点数が変わるのか…」とため息をついたあなた。
今回は、これまでの改定とはレベルが違います。
FP2級・簿記2級の視点を持つ現役薬局経営者として断言します。これは単なる「点数の微調整」ではなく、「薬局業界の構造改革」です。
今回は、現場の薬剤師と経営者の未来を左右する「3つの激震」を、数字と経営の視点から解説します。



2. 激震①:「かかりつけ料」廃止!?実績重視のサバイバルへ
衝撃の記述がありました。「かかりつけ薬剤師指導料を廃止する」。
もちろん、かかりつけ機能自体がなくなるわけではありません。通常の「服薬管理指導料」の中に組み込まれ、評価体系が根本から変わります。
注目は「同意書」から「行動」へのシフト
特に注目すべきは、新設される「かかりつけ薬剤師訪問加算」です。
- 旧: 同意書にサインをもらえば算定
- 新: 実際に患家へ足を運び、残薬整理などの介入をしたか(実績)を評価
「形だけのかかりつけ」でお茶を濁していた薬局は、この梯子外しで一気に収益を落とすでしょう。まさに「署名から行動へ」の転換です。
3. 激震②:給与計算が変わる!「ベースアップ評価料」の罠とチャンス
新設される「調剤ベースアップ評価料」。経営者・スタッフ双方が正しく理解しておく必要があります。
これは売上ではなく「預かり金」である
FP視点で見れば、この加算は売上(利益)ではありません。「入ってきた収益を、100%スタッフの給与(ベア)に流す」ことが求められる、いわば「スルーパス」の点数です。
2段階の昇給計画が必要な理由
さらに重要なのが、「令和9年(2027年)6月から点数が2倍(100分の200)になる」という記述です。
- 2026年: 第1段階の賃上げ
- 2027年: 第2段階(倍増)の昇給計画
経営者は、今すぐこの2段階スケジュールを織り込んだ賃金テーブルを作成しなければなりません。これを怠る薬局は、2027年以降、他社に人材をごっそり引き抜かれるリスクを抱えることになります。
4. 激震③:名前が変わった!「地域支援・医薬品供給対応体制加算」
地域支援体制加算の名称が、「地域支援・医薬品供給対応体制加算」へと変更されます。たかが名前、と侮ってはいけません。
薬局は「医療のインフラ(倉庫機能)」へ
「医薬品供給」が明記された意味は極めて重いです。要件には以下の要素が強く絡んできます。
- 後発品の備蓄・分譲実績の厳格化
- BCP(災害時などの業務継続計画)の策定と実行力
立地が良いだけの「門前薬局」は淘汰され、地域になくてはならない「医薬品インフラとしての倉庫・供給機能」を持つ薬局だけが生き残る。そんな国からの強いメッセージが読み取れます。
5. まとめ:薬剤師として今、準備すべきこと
今回の制度改定が求めているのは、一貫して「実績」と「機能」です。
- 経営者の方へ: 2027年を見据えた賃金テーブルの改定と、BCPを含めたインフラ整備を急いでください。簿記の視点でキャッシュフローを再点検する時です。
- 勤務薬剤師の方へ: 「認定取得」や「在宅実績」など、自身の専門性を数字で証明できるようにしてください。
変化はピンチですが、準備した人にとっては大きなチャンスです。FP視点で数字に強くなり、この大波を一緒に乗り越えていきましょう!
💡 編集後記
ブログを最後まで読んでいただきありがとうございます。 この改定をどう乗り越えるか、具体的な対策についても今後発信していきます。
2026年度改定は、私たち薬剤師にとって大きな転換点になります。今後もこのブログやX(Twitter)で、経営と現場の両面から役立つ情報を発信していきます。
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